スーパーヒーロー戦記は令和ジェネ2難民救済&キラメイVSゼンカイ先行作品か〈ネタバレありの感想〉
ついにゼロワンとセイバー、キラメジャーの時雨とゼンカイジャーが共演する映画が始まった。令和ジェネレーション2が公開されなかった中、ゼロワンの登場は嬉しい。時雨一人とはいえキラメイジャーから冬のVSに先駆けてゼンカイジャーと共演してくれるのは嬉しい。他にはジオウとオーマジオウ、シンケングリーン、デカマスター、ワシピンク、ドラゴンコマンダー、電王のイマジンズとオーナー、客演は11人だ。問題が一つ、これだけ変身前からいるキャラがいるがあまり生かされていない。さらにゼンカイジャーはジュランと介人、セイバーは飛羽真、倫太郎、芽衣以外のキャラも同様に出番が少ない、トータル二時間近くある上映時間だが違和感がある。
ジオウ、ソウゴは平成ライダー総決算のキャラ、ゼロワンは令和ジェネレーション2がないだけに台詞が少ないのはおかしい。ジオウ同様ディケイドも平成ライダーの区切りなので登場しないのはおかしい。最低最悪の魔王と世界の破壊者が記念作品で活躍しないのは疑問だ。どんなピンチがあってもあの最強の彼らがいるからなと安心してしまうものだ。特にオーマジオウはジオウ本編で異常な強さで魔王いや、大魔王と言ってもいいので今作であまり活躍していないがオーマジオウとジオウが手加減しているなと思えてしまう。あまり活躍していないだけに興覚め感が強すぎる。
ゼロワンはバルカンやバルキリーの登場がないのも寂しい、令和ジェネレーション2がない分徹底的にとは言わないがほどほどには出して欲しかった。
セイバー、ゼンカイジャーのサブキャラ達も事件の解決のために動かせるよう状況を作ってもよかったはず。メインはこの二作品なのに彼らの扱いだけはおざなりしてはいけなかった。
物語はアスモデウスが禁書、それぞれの物語が描かれた小説を取ることで飛羽真のチーム、介人のチームがそれぞれの世界に行きさらに別々の世界に飛ばされることで始まる。そこで少年の石ノ森章太郎に出会いアスモデウスが戦隊とライダーの原作者でその世界を作る神というのを利用し両者を消す、飛羽真はセイバーという物語ではなく現実の世界で暮らすが違和感に気づき石ノ森少年を見つけゴレンジャーとライダーを作るという解決している。自分たちの世界が物語であることとその創造主と共に新に物語を作る、これは小説というセイバーの扱うテーマと合致しているので決算と言える劇場版に相応しいと言える。またかなりメタ的な設定と言える。
石ノ森少年という出そうででなかったキャラクターはあまりに禁忌で今回出てしまうともう次は出せないであろうある意味最強なキャラクターだ。本郷猛と会わせてしまうのも反則だ、ヒーローがそれを生み出してしてくれた神に合うなど中々ない。
飛羽真は現実の世界で賢人、大人になったルナと幸せに暮らしていた。どうして3人で暮らしてるのか謎だが幸せであることの表現は十分だ。だがその違和感に気づき打開するといのはバトルアニメでありがちな展開だがそれだけに面白い。
そして謎の登場キャラである鴻上光生だが明らかにポジションがウォズだ。ウォズの演者が他の連続ドラマで忙しいからか代わりだろう。だとしたらソウゴがいるので彼がやってもいいのではと思える。その出番はリバイスの登場及び誕生を祝うというものになっている。
リバイスの短編はビギンズナイトというべき前日譚もある。遺伝子研究所が襲われベルトを持ち出し経緯は省かれるが主人公一輝が使用して敵を二度撃破している。銭湯が自宅で悪魔バイスで地上げ屋を撃退している。弟と妹がいるがバイスは二人には認知できないようだ。悪魔というより幽霊に近い。その戦闘スタイルは恐竜のような下半身、しっぽへの変形があり恐竜を思わせる。バイスはバイクではなく巨大ドローンへと変形する。ドライブに継ぐ史上二人目のバイクに乗らないライダーだ。変身演出はラインのようなやり取りがバックに映り上からゼリーに覆われる形になっていた。スタンプ要素通りラインのライダーだ、ベルトに50と刻印されておりライダー生誕年数を刻んでいる。バイスのキャラクターは大分コミカルかつ暴れん坊だ。有楽施設で戦闘したがアトラクションは無残に彼に破壊されてしまう。
全体で見るとやはり客演面、各キャラクターの扱いがおざなりだ。重厚さを持たせるためもう少し慎重にして欲しかった。またセイバーの題材、主人公飛羽真の決算という意味ではあまりに完成品だ。完成度の高さが客演とメインで極端だ。これはあくまで仮面ライダーセイバーの物語で他のキャラクターは脇役にすぎないと割り切るしかない。一方でリバイスは顔見せにすぎないが短い時間でキャラクターや特徴を見せている。